佐藤奈保子さん,慈恵医大成医会で優秀ポスター発表賞受賞!

大学院生の佐藤奈保子さんが,2023年慈恵医大成医会で,優秀ポスター発表賞を受賞しました.

発表演題は「細胞・機能特異的外側腕傍核-扁桃体中心核シナプス伝達の全身炎症適応応答」です.我々は,外側腕傍核-扁桃体中心核シナプス伝達が,さまざまな持続痛モデルで増強する事実を明らかにしてきましたが,それらのモデルは,ほぼ不可避的に,多かれ少なかれ何らかの炎症応答を伴っています.今回,佐藤奈保子さんは,自然免疫系の活性化だけでこのシナプス伝達の増強が起こるか,片頭痛における関与の可能性で注目されている腕傍核のCGRP作動性ニューロン,および,自然免疫系の活性化にともなって活性化する腕傍核ニューロンからの入力に限定して,扁桃体中心核でのシナプス伝達を解析記録しました.驚くべきことに,内因性オピオイドによると想定されるシナプス前修飾が,リポ多糖によって増強し,シナプス伝達を増強する事実が見いだされました.自然免疫系の活性化が痛覚情報の伝達に影響を及ぼす可能性を初めて示した研究です.現在論文投稿の準備を進めています.

授賞表彰式が,10月13日にB会議室で行われた成医会評議員会で行われ,佐藤奈保子さんが研究の概要を説明しました.佐藤さん,共同研究者のみなさん,おめでとう!

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